しんぶん赤旗日刊紙「主張」

「赤旗」創刊86周年

国民と怒り共有する新聞こそ

「しんぶん赤旗」はきょう、1928年2月1日の創刊から86周年を迎えました。日ごろのご協力とご支援に感謝します。安倍晋三政日本共産党4つの旗権の異常な“暴走”政治のもと、暮らしの問題でも平和や民主主義の問題でも、自民党政治と国民との対立はいやがうえにも高まっています。昨年の参院選挙での躍進で本格的な「自共対決」時代を迎えた日本共産党は、第26回大会で2010年代に党勢の倍加と世代的継承にとりくむと決めました。「しんぶん赤旗」も、50万の日刊紙読者、200万の日曜版読者の実現めざし奮闘する決意です。

安倍政権の暴走に抗し

「しんぶん赤旗」(当時は「赤旗=せっき」)が創刊されたのは日本が中国への侵略を進めていた時期で、31年に当時「満州」と呼ばれた中国東北部で侵略戦争を始める直前でした。22年7月の結成後も「非合法」の活動を余儀なくされた日本共産党は、戦争前夜の総選挙を前に、「赤旗」の創刊で公然と国民の前に立ち現れたのです。

以来86年、一時的に戦争や弾圧で発行が中断されることはありましたが、「しんぶん赤旗」は国民主権と民主主義、反戦平和、国民生活擁護・向上の旗を掲げ続けてきました。「満州事変」のあと日本共産党と「赤旗」以外のすべての政党とメディアが戦争を推進したなかでも、日本共産党と「赤旗」は反対の旗を下ろしませんでした。

戦後、国民主権や平和主義の原則は憲法に明記されます。そのもとでも日米軍事同盟によって日本を戦争の道に引き戻す策動が繰り返されましたが、ほかの政党やメディアがどんなに「安保賛成」になびいても、日本共産党と「赤旗」はそれと立ち向かい平和と国民の暮らしを守り抜いてきました。

全国革新懇の代表世話人などを務め、昨年亡くなった品川正治さんはかつて日本のマスメディアは「国民に怒りを持たせない」と批判したことがあります(遺著『激突の時代』所収)。その理由は、戦後日本を占領した米軍への批判を“タブー”にして以来、アメリカへの批判も大企業中心の経済成長への批判も封じ込めるタブーに縛られているからだというのです。マスメディアへのきびしい指摘であるとともに、「アメリカいいなり」「大企業本位」の政治を根本から転換することを目指している「しんぶん赤旗」にとって、身の引き締まるような激励です。

安倍政権発足後の“暴走”のような政治は、各政党とともにメディアの立ち位置も浮き彫りにしています。消費税増税や環太平洋連携協定(TPP)に賛成したメディアからも、原発の再稼働や国民の「知る権利」を侵害する秘密保護法への反対が出ています。その一方、「読売」やNHKは秘密保護法に反対せず、日本新聞協会も反対の意思表示をしませんでした。「怒りを持たせない」との指摘はいまも重いものがあります。

「国民共同の新聞」に

「わが『赤旗』は、諸君自身の機関紙である」―。86年前の「赤旗」創刊の辞は、国民にこう呼びかけています。国民の声をくみ取り、怒りを共有するのは、「赤旗」の伝統であり根本精神です。

各分野の「一点共闘」も広がっています。日本共産党の機関紙であり、「国民共同の新聞」として、「しんぶん赤旗」が果たさねばならない役割は、いよいよ明白です。

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