2016年4月22日(金)
政治の責任で「震災関連死」の防止に全力を
熊本地震1週間 志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は21日、国会内で記者会見し、余震が続いているなか、発生から1週間を迎えた熊本県を中心とする地震災害への対応について、「救命・救助に引き続き全力をあげつつ、緊急の課題として『震災関連死』を防ぐということに全力をあげる必要があるということを政府に強く求めていきたい」と表明しました。
現地では、自宅倒壊の恐れや避難所に入りきれないなどの実態から、車中や屋外で泊まったりする被災者が多数にのぼっており、「エコノミークラス症候群」で亡くなった方など「震災関連死」が重大な問題となっています。
志位氏は「せっかく地震で助かった命をこうした形で失うことは、政治の責任で何としても防がなければなりません」と強調し、4点の緊急対策を提起しました。
第一は、屋外で宿泊している人がまずは雨露がしのげるよう、テントを大規模に確保することなどを含めて万全の対策をとることです。志位氏は「官庁、自治体、自衛隊、スポーツ業界などに供出を依頼することが必要です」と述べました。
第二は、医療・保健態勢を抜本的に強めて、「エコノミークラス症候群」や感染症を防止する態勢をとることです。
第三は、熊本県内外に安心して体を伸ばせる避難所を確保することです。志位氏は、すでに熊本県内外の自治体が公営住宅などへの被災者の受け入れを表明していることにふれ、「政府がイニシアチブを発揮して、自治体間で連携した思い切った取り組みを行うことが必要です。地元から離れることへの不安の声にも応えて、一時的な避難や、コミュニティーを壊さないような配慮などを丁寧に行うことも大切です」と語りました。
第四は、避難所の環境の改善です。まずは最低限のプライバシーを守るための間仕切りをつくるなど、絶え間ない地震によって強いストレスのもとにある被災者の健康確保のために最大限の改善が必要です。
そのうえで、志位氏は、日本共産党国会議員団としてすでに衆参の各委員会での質疑、政府各部門への直接の働きかけなどを行っているが、さらに政府への働きかけを強めるとともに「党としてもやれることはすべて行っていきたい」と表明しました。