2016年6月2日(木)
主張
国会閉幕、参院選へ
野党共闘成功、党躍進へ全力
通常国会が幕を閉じ、政治の焦点は7月の参院選に移りました。昨年秋、戦争法を強行した安倍晋三政権は、改憲姿勢を強めるなど危険な暴走を加速しています。経済政策では「アベノミクス」の破綻で暮らしを危機にさらしておきながら、反省はまったくありません。安倍政権にもはや政治のかじ取りは任せられません。参院選で、安倍政権を支える自民、公明の両党、おおさか維新など補完勢力を少数に追い込み、32の1人区での野党共闘の成功、比例代表・複数区での日本共産党の躍進に全力をあげようではありませんか。
32の全1人区で野党統一
今度の参院選で、日本共産党、民進党、社民党、生活の党の野党4党は、改選定数1を争う全32選挙区で候補者を一本化し、野党統一候補でたたかうことを決めました。これは、安保法制(戦争法)廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を共通の目標にする、安倍政権の打倒をめざす、国政選挙でのできる限りの協力―などを確認した今年2月の野党党首合意を土台に実現したものです。
時の政権を打倒することを正面に掲げ、野党が全国規模で選挙協力をして国政選挙をたたかうということは、日本の戦後政治史でもかつてなかったことです。これを後押ししたのは、昨年から全国津々浦々で巻き起こった戦争法反対の国民・市民の運動の力です。
野党統一候補の政策は、安保法制廃止・立憲主義回復が太い一致点です。加えて、「アベノミクスによる国民生活の破壊と格差、貧困の拡大をただす」「TPPや沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治に反対する」「安倍政権による憲法改悪に反対する」―。国会に4野党で共同提出した15法案の内容も共通政策の柱です。
すべての1人区で野党統一候補が実現したことにより「野党4党とスクラムを組む市民」対「自公とその補完勢力」の正面対決が、参院選全体のたたかいの構図としていよいよ鮮明になっています。4月の衆院北海道5区補欠選挙では、野党と市民の共同の力で自公候補に僅差に迫りました。この共闘が、「政治は変えられる」との希望を国民に与え、政治を動かす力になったのは明らかです。
日本共産党は、1人区での野党統一候補全員の勝利、比例で850万以上を獲得し、日本共産党候補9人の当選、定数2以上の複数区すべてで議席獲得をはかります。日本共産党は、安倍政権の暴走に確かな足場で対決するとともに国民・野党との共同を大切にし、野党共闘実現へ尽力してきました。安倍政権にかわる政権構想を示し、共同の力で政治をかえるために頑張っています。統一候補の必勝、この党の躍進でこそ政治は変わります。
新しい政治の扉を開いて
1人区での勝利も、比例・複数区の勝利も容易なたたかいではありません。危機感を抱く自公などは、野党共闘にたいし「野合」批判を強めますが、まったく筋違いです。野党共闘は、戦争法廃止・立憲主義回復という政治の土台にかかわる国民的な大義に立ったものです。野党と市民がさらに力を合わせ、自公と補完勢力に打ち勝ち、安倍政権を打倒しようではありませんか。戦後最大の歴史的岐路のなかでたたかわれる参院選で必ず勝利し、新しい政治の未来の扉を開くことが求められます。