辺野古新基地阻止へ

しんぶん赤旗日刊紙1月1日付の日本共産党の志位和夫委員長の新春対談。今年は、マルクスを研究する経済学者であり、全国革新懇代表世話人を務める石川康宏・神戸女学院大学教授を迎え、世界と日本の問題、展望について縦横に語り合いました。以下は対談の中の沖縄に関する部分です。

志位 絶対に負けられない沖縄のたたかい

石川 日常的に命が脅かされている状態をそのままにしていいのか

 志位 憲法と並んで絶対に負けられないのが、沖縄のたたかいです。この間の動きにかかわって、二つほど言いたいことがあります。

一つは、沖縄県民にとって基地問題は、「命と安全」という最低限の条件が踏みにじられている状況で、不安と怒りが限界点を超えているということです。

一昨年の米軍機オスプレイの墜落事故。昨年の米軍ヘリ炎上・大破事故。米軍ヘリからの落下物が、保育園や小学校に落ちた事故。どれも沖縄県民の「命と安全」を深刻に脅かす事件です。しかも、米軍機が事故を起こしても、日本の警察や海上保安庁がまともな捜査もできない。日米地位協定の壁が立ちはだかっています。さらに、事故同型機がすぐに飛行を始める。日本政府は米軍の言い分をうのみにして容認してしまう。およそ独立国とはいえない屈辱的な状態をこのまま続けていいのか。本土と沖縄が一体となったたたかいを進める必要があると思います。

いま一つは、辺野古米軍基地は、翁長県知事と稲嶺名護市長――「オール沖縄」の勢力が県知事と名護市長でがんばっている限り絶対につくれないということです。基地をつくろうとすれば、さまざまな問題が出てきて、政府は、設計変更申請が迫られることになります。それに対して、県と市の許可が出なければ工事はできません。「オール沖縄」の勢力が、2月の名護市長選挙、11月の沖縄県知事選挙で勝てば、政府がどんなにあがこうと基地はつくれないのです。ここに確信をもって、選挙で絶対に勝ち抜くことが大切です。沖縄の命運がかかったたたかいです。党としても全力投球で勝利のためにあらゆる力をそそぎたいと決意しています。

 石川 学生といろいろ話をしていると、軍用機が墜落したという話はピンとこないところがあるようです。想像の範囲を超えているのでしょうね。しかし、保育園にものが落ちた、小学校にものが落ちたこととなると話は変わってきます。自分の町の小学校に、7・7キロのものが空から落ちてきたらと、そこはリアルに考えられますからね。

子どもたちが走り回っている校庭の真上を大きな米軍機が低空で飛んでいる。そんな写真などを見せると、学生たちはぎょっとしています。日常的に命が脅かされているという問題がある。子どもたちをその危険にさらしたままでいいのかと、問題の深刻さが胸に落ちるところがあるようです。

 志位 沖縄では戦後、米兵による少女暴行殺害事件、小学校にジェット機が墜落して多くの子どもたちが亡くなった事件、米軍機から落下傘で降下されたトレーラーに少女が押しつぶされて亡くなった事件、米兵による少女暴行事件など、沖縄県民の心に共通の痛みとなって累積している痛ましい事件が続いてきました。その積み重ねのうえに今回の事故があるということを、私たちは知らなくてはいけない。沖縄の痛みを日本国民全体の問題とし、しっかりと行動できるかどうかに、政党の真価が試されます。

憲法と沖縄――この二つはどんなことがあっても負けられないたたかいです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です