九電社長“やらせ”メール謝罪
玄海原発説明会で投稿を組織
本紙スクープ・笠井質問が動かす
九州電力の真部利応社長は6日夜、記者会見し、九電玄海原発の運転再開に向けて経済産業省が6月26日に開いた佐賀県民への「説明番組」に対し、関係会社の社員らに運転再開支持の“やらせ”メールを投稿するよう組織していたことを認め、謝罪しました。
(写真)九電のやらせメールを報じた、2日付「しんぶん赤旗」1面 |
やらせメール問題は本紙が2日付1面トップで「九電が“やらせ”メール」「玄海原発再稼働求める投稿 関係会社に依頼」と指摘。そのさい九電は「そのようなことを関係会社に依頼するようなことは一切しておりません」と全面否定していました。
6日の衆院予算委員会では、日本共産党の笠井亮議員がこの問題を追及。笠井氏は、関連会社の要請文書を示して、「説明会の正当性が問われる妨害行為、世論誘導工作ではないか」と批判したのに対し、菅直人首相は「大変けしからんことだ」と答弁。海江田万里経済産業相も「やっているとしたらけしからん話だ。しかるべき措置を取る」と答えました。
この日の会見で真部社長は、3事業所と関連会社の社員に運転再開を支持するメールを放送時間中に投稿するよう求めたことを認めた上で、「説明会の信頼を損なうことになった。心からおわびしたい」とのべました。
九電社長の会見は、本紙の取材に対してウソの回答を行い、笠井氏の国会での追及を受けて、しぶしぶ事実を認めたものです。
真部社長は、世論をゆがめて原発運転再開へ誘導しようとした問題での自身の責任については辞任を否定しました。
経産省は、九電に厳重注意を行い、原因究明と再発防止策の報告を求めました。