しんぶん赤旗」カテゴリーアーカイブ

しんぶん赤旗より

イラク派兵から帰国後、自衛官の自殺26人

赤嶺議員に防衛省回答

陸自19人 国民平均の14倍

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed714イラク特措法にもとづいてイラクに派兵された自衛官のうち、帰国後自殺した人が、14日現在で26人に達することが分かりました。防衛省が日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に明らかにしたものです。


 内訳は陸上自衛官19人、航空自衛官7人。陸自の場合、2004~06年まで約5600人が派兵されており、自殺率は295人に1人となります。

 これは、陸自全体の自殺率2551人に1人(10年度の場合)を大きく上回ります。日本国民全体の自殺率(おおむね4000人に1人)の14倍近い数字です。

 空自は03~08年まで約3400人が派兵されています。自殺率は486人に1人で、これも空自全体の自殺率3562人に1人(10年度)を大きく上回っています。

 防衛省は自殺の経緯、イラク派兵との因果関係などは明らかにしていませんが、08年4月時点で明らかにした自殺者は陸自7人、空自1人でした。イラクから撤退した08年12月以後も、毎年のように自殺者が増え続けていることがうかがえます。昨年10月以降も、イラクに派兵した航空自衛官が1人、自殺していることが判明しています。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

新「番号制度」法案

危ない「便利の押し売り」だ

8db55280019c2b2d1e7320444858ed713 赤ちゃんからお年寄りまで日本の居住者全員に政府が識別番号をつけて、税金や社会保障の情報を管理する仕組みをつくる「番号制度」関連4法案について、安倍晋三内閣が成立を急いでいます。膨大な個人情報を政府が一元的に扱う巨大なシステムづくりをめざす法案は、情報漏えいによるプライバシーの侵害や犯罪利用など取り返しのつかない事態を引き起こす危険が大きいものです。問題だらけの法案をスピード審議で強行することは絶対に許されません。

民間利用の前倒し

 番号制度は、すべての国民、中長期滞在と特別永住の外国人などに一生同じ11桁以上の「個人番号」を割り振ります。これまで別々の番号で運営されてきた年金、医療、介護などの情報が、個人番号を通じて政府や市町村が管理できるようにする仕組みです。

 安倍内閣の番号制度法案は、昨年の国会で廃案になった民主党政権の「マイナンバー法案」をつくり直したものです。昨年の国会で消費税大増税と社会保障「一体改悪」関連法を強行した民主、自民、公明3党は、「マイナンバー法案」の早期成立も密室談合で合意しましたが、国民的な批判が広がるなかで、審議入りすらできませんでした。新しい番号制度法案は、その“復活”です。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

東日本大震災2年

被災者と心通わせ支援強めよ

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed712 津波にさらわれた家の土台だけが残された更地が広がり、ガレキの山は積み上がったまま―。東日本大震災から丸2年、被災地は「あの時」で止まったかのようです。

 すさまじい地震と津波、世界最悪レベルの原発事故が重なった未曽有の「複合災害」は、いまなお被災地に深いツメあとを残しています。しかも復興への足取りの遅れが被災者をいらだたせます。再起に向けて懸命に生きる被災者に、いまこそ政治が寄り添い、希望を示す支援を強めるときです。

「期限切る」は実態無視

 2年前の11日午後2時46分、日本の観測史上最大のマグニチュード9・0の大地震が東日本の広い地域で激しい揺れを引き起こし、巨大津波が沿岸部を容赦なくのみ込みました。死者約1万6千人、行方不明者約2700人にのぼる大惨事の始まりです。ほぼ同時に東京電力福島第1原発で制御不能の事態が発生しました。犠牲者は東北3県を中心に北海道や神奈川県まで12都道県に及びました。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙より

総選挙 TPP参加反対205人

自民衆院議員7割が公約

「農業を破壊」「絶対に許すな」

8db55280019c2b2d1e7320444858ed711 安倍晋三首相(自民党総裁)が環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に踏み出す姿勢を強めていますが、昨年12月の総選挙で当選した自民党議員295人(選挙後復党した福岡6区の鳩山邦夫議員を含む)のうち、205人が選挙公約でTPP参加に「反対」を表明し、全体の69・5%を占めることが本紙の調査でわかりました。「これでは公約違反だ」「自民党は政権公約を守れ」の怒りの声が全国各地であがっています。

本紙が全議員調査  

 

 

 

 

 調査は、有権者に配布された300の小選挙区の選挙公報を中心に行い、選挙公報に記載のなかった議員については、メディアが選挙期間中に行った「候補者アンケート」の回答を調べました。 約7割にのぼったTPP「反対」に対し、「賛成」はわか24人(8・1%)。66人は態度を明確にしていませんでした。

 選挙公報でTPPにふれたのは108人でうち104人が「反対」を表明しています。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

安倍施政方針演説

現実の“政治”が見えてこない

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed71 政治はことばではなく、実際の行動ではかられるべきだということを痛感させられる演説でした。安倍晋三首相が衆参両院本会議で行った施政方針演説です。

 1月の所信表明演説に比べ中身は“総花的”でした。震災復興の加速や不況打開のために国民の所得を増やすなど、国民が聞きたいことはことばだけで中身がありません。その一方、安倍政権が持ち出そうとしている環太平洋連携協定(TPP)への参加や「原発ゼロ」政策の見直しについてもまともな説明がありません。「希望」や「世界一」などのことばだけでは、国民は納得させられません。

国民の知りたいことには

 施政方針演説は、首相就任直後などその時々の所信表明演説とは違って、この1年間の政治の基本方針を示すものです。昨年末の総選挙で政権を復活させた安倍首相が、どんな政治を進めるかが問われています。その演説で現実の“政治”が見えてこないのでは、国民が安心して、安倍首相に政治が任せられないのは当然です。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙「きょうの潮流」

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed711「ひも付き」と聞くと、何か汚らわしい感じをうけます。辞書にも「女性に情夫がついていること」「金銭その他の援助をうける際に、ある引き換え条件がついていること」とあります▼原子力規制委員会の外部専門家17人のうち、7人が原発業界から、お金を受け取っていました。寄付や共同研究費の名目で。規制委ではいま、原発の新しい基準づくりを進めていますが、その議論に専門家たちは加わっています▼原発マネーをもらった専門家は、どんな主張をしているのか。大事故の安全対策について「過大な要求ではないか」。活断層と原発の立地についても「断層のずれに対処する技術は進んでいる」として、条件次第で認めると言い張ります▼もともと規制委は原発から国民の命と環境を守るためにつくられたもの。安全第一が最優先のはずです。ところが、東電福島第1原発の事故原因がまだ究明されていないのに、新たな基準づくりを急がせる。出てきた疑問はそのままで、最優先は期限です▼規制する側なのに、昨年9月にできた当初から、ひも付きでした。原発の問題や危険性を早くから追及してきた「赤旗」を記者会見から除こうとしたり、幹部が原発業者と何度も会って未公表の資料を渡したり…▼あの悪夢のような事故からもうすぐ2年。被災地福島では、いまだに15万余の人たちが展望のない避難生活を余儀なくされています。原発推進の安倍政権のもと、安全よりも再稼働ありきでは規制委の役割は果たせないでしょう。  

しんぶん赤旗「主張」(2月1日付)

「赤旗」85周年  創刊の決意を発展の力として

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed71 「日本共産党は…今日はじめて、この『赤旗』を通じて大衆の前に公然現れ(た)」(「赤旗」創刊の辞)―「しんぶん赤旗」(当時は「せっき」)が日本共産党の機関紙として1928年2月1日に創刊されて、85周年を迎えました。日本共産党創立の6年後です。

 「赤旗」の創刊は、28年2月に予定されていた、史上初めて男性に選挙権を認めた普通選挙法による総選挙の最中でした。いらい85年、戦争や弾圧による中断はありましたが、「赤旗」は国民の主権と民主主義、反戦平和、国民生活擁護のため活動してきました。

電流が伝わったショック

 かつて日本共産党創立60周年を記念して「赤旗」で連載した「『赤旗』物語」(82年2月から)のなかで、戦前からの活動家だった杉本文雄(故人)は、創刊号を手にした衝撃を「電流が体に伝わったようなショックと驚きを感じました。ついに出たか、という気持ちでした」と語っています。22年7月15日に創立された日本共産党は、当時の天皇制政府に国民主権と戦争反対を突きつけたため、公然とした活動が許されず、度重なる弾圧で、「あるのか、ないのか、さっぱりわからなかった」(杉本証言)からです。「赤旗」によってはじめて、国民は、党の存在とその主張にふれることができたのです。 続きを読む

民報号外の印刷/集金/しんぶん赤旗「主張」

  36ca077893454447582f0267e4e9b83d1 きょう28日、井原民報号外の印刷をして、しんぶん赤旗日刊紙の配達コース別に仕分け。日曜版は支部別に仕分けを行う。午後は赤旗しんぶん代の集金に専念。写真は26日27日と開催された「生涯学習の集い」のきりえ体験の様子。

生活保護過去最大カット   「人間の尊厳」を掘り崩すのか

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed716 安倍晋三政権は2013年度予算編成の焦点になっていた生活保護費について3年連続で大幅に引き下げることを決めました。29日に閣議決定する予算案に盛り込みます。「最低生活ライン」である保護費の引き下げは、受給者のくらしに打撃となるだけでなく、最低賃金にも連動するなど国民生活の各分野にも深刻な影響を及ぼす大問題です。広範な国民から反対の声が上がっているにもかかわらず、引き下げを決めた安倍政権の暴挙は許されません。

「生きる」根幹にまで

 安倍政権の方針は、今年8月から3年かけて740億円以上カットするとして、13年度に670億円も削る過去最大の削減計画です。

 削減の中心は、日常生活になくてはならない食費や水光熱費などの生活扶助費です。受給者はいまも食費をギリギリに抑え、暖房もできるだけ我慢するなど切り詰めた生活を続けています。「生きる」根幹まで切り縮める方針に、「人間らしく生きていくことを認めないのか」と悲鳴が上がっています。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

政府日銀「共同声明」  国民の懸念は払拭されない

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed715 安倍晋三政権と日銀が、これまで「めど」としてきた1%を上回る2%の「物価上昇目標」が達成できるまで金融緩和策を続けるという共同声明を発表しました。政府側の圧力のもと、日銀が金融緩和を約束するという異例の対策です。「これまで以上の金融緩和に効果があるのか」という疑問の声や「物価だけ上がって生活を圧迫するだけではないのか」という国民の懸念は払拭(ふっしょく)されていません。

効果なかった対策さらに

 日銀による異例な金融緩和は、公共事業を拡大する財政政策や大企業にてこ入れする成長政策とともに、安倍政権が“三本の矢”と呼ぶ経済政策です。日銀との合意を安倍首相は「画期的」なものといいましたが、金融緩和はこれまで景気回復効果がなかった対策で、日銀との合意はそれをもっと大掛かりにやろうというものです。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

加速する生活保護改悪  「生きる土台」崩す暴挙許せぬ

   8db55280019c2b2d1e7320444858ed714  厚生労働省が生活保護大改悪に向けた二つの報告書案を公表しました。生活保護を受けにくくする方針を鮮明にするとともに、受給者の保護費を削減する方向を強くにじませています。“相乗効果”によって改悪を加速し、貧困に陥った国民の「生きる権利」を侵害する重大な内容です。昨年の総選挙で「生活保護費1割削減」を掲げた自民党・安倍晋三政権の社会保障改悪の具体化の第一歩です。国民に犠牲を強いる暴走をストップさせることがいよいよ重要です。

新「水際作戦」の危険

 16日に公表された二つの報告書案は、厚労相の諮問機関である社会保障審議会の「生活困窮者支援」特別部会と、生活保護基準部会がそれぞれまとめました。

 いずれの案も、消費税増税と社会保障の一体改悪を推進してきた民主党政権で検討が進められてきたものですが、社会保障制度の基本を“自己責任”とうたう自民党政権の復活によって、生活保護制度改悪にむけ、一段とアクセルを踏み込もうというものです。 続きを読む