2015年12月26日(土)
主張
原発回帰の危険性
道理ない再稼働に問題が山積
今年夏に九州電力川内原発1、2号機が再稼働したのに続き、四国電力伊方原発3号機でも再稼働の準備が進み、福井地裁の仮処分決定で再稼働が差し止められていた関西電力高浜原発3、4号機でも24日、地裁の決定が取り消され、再稼働への動きが本格化することになりました。いずれも安倍晋三政権の原発回帰の政策を背景に、原子力規制委員会での審査や地元自治体の同意を受けたものですが、原発再稼働は決して安全を保証しません。電力が不足しているわけでもないのに、電力会社の経営を優先した道理のない原発再稼働には問題が山積しています。
安全のお墨付きにならぬ
安倍政権は、原子力規制委が東京電力福島原発の事故後作った規制基準で「合格」と認めたことを原発再稼働の一番の理由にあげますが、川内原発や伊方原発でも、高浜原発でも明らかになったのは、規制基準は万能ではなく、たとえ基準に合格しても安全とはいえないことです。新しい基準は、地震や津波の想定などを見直しています。しかし世界有数の地震国で、想定以上の地震が起きない保証はどこにもありません。 続きを読む