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2011年8月27日(土)「しんぶん赤旗」
菅首相退陣表明
国民の期待裏切り続けた帰結
公約違反の道すすむなら誰が代表でも未来はない
志位委員長が会見
菅直人首相(民主党代表)は26日、自ら辞任の条件としてきた特例公債、再生可能エネルギー買い取りの2法成立を受け、同党両院議員総会で「本日をもって(党代表を)辞任したい。新代表選任の後、速やかに総理の職を辞し、内閣総辞職する」と述べ、正式に退陣を表明しました。
これを受け日本共産党の志位和夫委員長は国会内で記者会見し、記者団の質問に対し次のように語りました。
一、(首相の退陣表明について)一昨年夏の政権交代で多くの国民のみなさんが願った、「自民党政権を変えてほしい」という願いをことごとく裏切った結果だと思います。
米軍普天間基地の問題、消費税増税の問題、環太平洋連携協定(TPP)の問題、それに加えて大震災・原発問題にたいする対応でやるべきことをやらなかった。「政治を変えてほしい」という国民の願いをことごとく裏切った。そして、政治の中身としては自民党と一体化した。それが国民から見放された。その結果だと思います。
一、(民主党代表選について)新しい代表がこれまでの鳩山政権や菅政権が行ってきたような路線、すなわち、政権交代のときの公約を裏切り、政治を変えてほしいという国民の願いを裏切り続けるという道をすすむ限り、早晩ゆきづまらざるをえない。誰がなっても未来はないと思います。
一、(小沢一郎元代表の動きが注目されていることについて)民主党の代表選といえば次の総理大臣を事実上選ぶ選挙になるのに、どの候補者も、この日本をどうしていくのかという旗印をさっぱり示せない。もっぱら争われているのは、民主党という政党の内部事情をどうするかということだけというのでは、政権党としては失格の様相です。
たった2日ぐらいの中身のない選挙戦を行って次のリーダーを選ぶというのは、世界にたいしても恥ずかしい決め方です。
一、(菅首相が「やるべきことはやった」と述べた点について)やったことが国民の期待をことごとく裏切る中身で、国民の信を失ってこういう結末を招いたということだと思います。
一、(菅首相が6月2日に事実上の退陣表明発言をしてから3カ月弱かかったことについて)事実上の退陣に近いことをいいながら、3カ月もずるずると続くというやり方は異常ですし、それがもたらした内政・外交へのマイナスの影響もはかりしれないと思います。退(ひ)き方も大きな問題を残したといわざるをえません。