しんぶん赤旗」カテゴリーアーカイブ

しんぶん赤旗「主張」

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed711 原発と活断層 疑いある以上、直ちに停止を                                                                                                                                                                                                  国内で唯一運転している関西電力大飯原発(福井県)の敷地内にある断層(破砕帯)について、原子力規制委員会は、破砕帯が地震を引き起こす活断層の可能性もあるが断定はできないとしてあらためて委員会を開きます。

 活断層かどうかの判定には時間がかかるとの見方もありますが、重要なのは活断層の疑いが否定できない破砕帯が、現に運転中の原発の重要施設の下にあることです。活断層が動いて地震が起き重大な被害を及ぼす事態を避けるには、運転は直ちに停止し、必要な調査はそのうえで行うべきです。

活断層上に建設できない

 現在の原発の耐震基準でも、原発の重要施設は活断層の上につくることはできません。万一活断層が動いて地震が起きれば、原発が重大な被害を受け、大きな事故が発生する恐れがあるからです。 続きを読む

しんぶん赤旗の記事

     8db55280019c2b2d1e7320444858ed71   民主ワーキングチーム事務局長 生活保護で暴言 「入りやすくすれば日本人の心が腐る」

生活保護バッシングに便乗し、生活保護の改悪を狙う民主党政権。同党の生活保護WT(ワーキングチーム)の事務局長に新たに就任した長尾たかし衆院議員は、自身のブログで生活保護改悪をあおっています。

 2日付の長尾氏のブログは「生活保護制度見直しに関する党内現状」と題し、同党で生活困窮者支援を考える社会的包摂PT(プロジェクトチーム)の議論を批判。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

所信表明演説

反省抜きに「明日」は語れない

8db55280019c2b2d1e7320444858ed713 野田佳彦首相の所信表明演説を聞き、あらためて怒りがわきます。

 首相は、「あしたの安心を生み出したい」「明日への責任を果たしたい」といいます。ところが内閣改造後わずか3週間で自ら任命した田中慶秋前法相が辞任したことについても、前国会の会期末に自ら参院で問責を決議されたことにもいっさいふれず、反省の一言もないのです。自らの反省を抜きに「明日への責任」といっても、それは開き直りにしかなりません。演説の朝、ある全国紙の世論調査は内閣支持率が急落したと伝えました。野田政権が政権担当能力を失っているのは明らかです。

国会の異例な幕開け

 野田政権が3度目の内閣改造を行ってから約1カ月、ようやく召集された臨時国会は、衆院では野党の同意がないまま民主党の議運委員長が本会議の日程を設定し、参院では所信表明演説も各党の代表質問も日程が決まらないという異例な幕開けです。一方の院で所信表明演説も代表質問も行われないのは戦後初めてです。

 それだけに野田首相が国民になにを語り、どう説明するのかが問われましたが、辞任した田中前法相の問題についてさえ一言もふれない首相の演説は、文字通り無責任のきわみです。暴力団関係者との癒着や外国人からの献金が明らかになって辞任した田中前法相の問題は、田中氏自身だけでなく、首相の任命責任にかかわる大問題です。田中氏が辞めたあとは口をつぐむというのでは、首相の責任を果たしていません。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

「離島奪還」訓練

日米一体の危険な戦争準備だ

     8db55280019c2b2d1e7320444858ed712  陸上自衛隊と沖縄駐留の米海兵隊が11月に沖縄県の無人島で計画していた「離島奪還」の共同訓練が、地元沖縄などの反発で中止になる見込みです。

 「離島奪還」は武力行使を伴う本格的な軍事作戦です。訓練とはいえ、武力で事を構えるのは地域の緊張を激化させます。しかも訓練が想定するように、自衛隊が米軍とともにたたかうような事態になれば、文字通り憲法に違反することになります。たとえ訓練でも憲法を踏みにじるようなものは許されず、中止や延期ではなくきっぱり断念すべきです。

アメリカの戦争支援

 「離島奪還」訓練は奪われた島を奪い返すことを名目に、日本の陸自と米海兵隊が共同して上陸したたかうというのが想定です。9月にアメリカ領のグアムやテニアンなどでおこなった上陸訓練に続くもので、実施されれば国内での初めての訓練になります。

 訓練が計画されたのは、那覇市の西北約60キロの渡名喜(となき)村に隣接する無人の入砂島(いりすなじま)です。出砂島(いですなじま)射爆撃場として米軍に提供されています。陸自の西部方面普通科連隊(長崎県佐世保市・相浦駐屯地)と沖縄の第31海兵遠征部隊が参加する予定でした。

 離島への上陸訓練や「離島奪還」訓練はもともと、アメリカの軍事戦略にそって計画されたものです。アメリカはグアムなどの米軍基地を本格的に強化し、オーストラリアやフィリピンなどにも部隊を派遣して軍事関係を強めています。アジア太平洋地域での影響力を維持・強化するために同盟国をまきこんで軍事態勢を強化・確立するのが狙いです。上陸訓練や「離島奪還」訓練はそうした戦略に役立てるためのものです。 続きを読む

しんぶん赤旗記事/「きずな」の原稿づくり

きょうの潮流    

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed711 どうしてこの人物は人の気持ちを逆なでしたり、傷つけることを平気で口にするのでしょうか。いまさらながらの石原慎太郎東京都知事です▼「エゴでナンセンス」。米軍横田基地の周辺住民が、夜間や早朝の米軍機飛行の差し止めを求めて訴訟を準備しています。それに対する石原都知事の発言です▼テレビや会話も聞こえないほどの騒音被害。非人間的な生活を改善しようとする住民の行動を、エゴ=自分勝手、ナンセンス=意味のないこと、というのでしょうか。それをいうなら矛先がちがいます▼いま沖縄をみても一目瞭然、いつまでも米軍基地が居座るために、日本国民の苦しみはつづいています。くり返される米兵の犯罪、安全無視のオスプレイ配備、そして騒音被害。日本共産党の志位委員長は先日、米軍基地の全面撤去を求める書簡をオバマ米大統領に送りました▼横田基地に話を戻せば、首都の住宅地に東京ドーム153個分に匹敵する広大な土地を占有されています。都知事が都民の代表ならば、日米両政府に「エゴでナンセンス」な米軍基地を返してと迫るべきでしょう▼それにしてもこの人の暴言はとまりません。尖閣諸島問題で「日本は戦争の覚悟を示せ」とあおったり、いまだに中国を差別的な意味をこめて「支那」と呼んだり。以前、母語をけなされたフランス語の学校長は石原都知事をこう評していました。「オリンピック精神はすべての差別と相いれない。それを理解できない人が五輪招致などおこがましい」と。

 

きょうもしんぶん赤旗読者ニュース「きずな」の原稿づくりをしました。あす24日には井原市議会臨時会が開かれ、井笠バスの事業撤退関連で、一般会計の補正予算が上程され審議されます。

しんぶん赤旗「主張」

 

「違憲状態」判決

選挙制度の抜本改革は急務だ

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed71  前回2010年の参議院選挙は「違憲状態」だった―。最高裁が、長官が裁判長を務める大法廷でこう判決したのは重大です。選挙の無効は退けたものの、制度を改めないで次の選挙を行えば、違憲と判決される可能性が大です。

 判決は一部の選挙区の定数を調整するだけでなく、選挙制度を改正し「1票の格差」を解消するよう求めています。先の国会で民主、自民などが提案し強行した定数の「4増4減」案でごまかすのではなく、抜本改正が不可欠です。

格差は最大5倍にも

 判決は前回参院選挙の、都道府県を単位とした選挙区選挙での「1票の格差」をめぐるものです。前回選挙では議員1人当たりの有権者数が最高の神奈川県の約121万人と最低の鳥取県の約24万人とでは5倍もの開きがありました。全国17カ所で起こされた裁判は、高裁では「合憲」「違憲」「違憲状態」と判断が分かれました。

 参院の選挙制度は、全国1区の比例代表と、都道府県が単位の選挙区があり、任期は6年ですが、3年ごとに半数ずつ改選します。得票に応じて議席が配分される比例代表では「1票の格差」はありませんが、選挙区選挙では定数が偶数となっていることもあり、人口の変化で格差が拡大します。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

大間原発建設再開

国民欺く経産相の責任は重大

  43201d9e99873af1a4eebe6bda983780 電源開発(Jパワー)が青森県大間(おおま)町に建設している、大間原発の建設工事を再開すると地元自治体などに伝えました。野田佳彦内閣が「原発ゼロ」は口先だけで、停止中の原発の再稼働や建設が中断している新設工事の再開まで認めていることを受けたものです。とりわけ改造内閣でも留任した枝野幸男経済産業相が、工事再開の責任はJパワーに押し付け、「2030年代原発稼働ゼロ」という政府の目標と建設工事再開は矛盾しないなどといいはっているのは、国民を欺く重大問題です。

50年代まで原発残す

 野田政権は「エネルギー・環境戦略」のなかで、「2030年代に原発稼働ゼロを可能にする」とし、原発の運転を40年に制限することや新増設の中止、再稼働は原子力規制委の確認を得たものだけにするなどを打ち出しました。この「戦略」自体、アメリカや財界の圧力で閣議決定を行わず、期限も「30年代」というだけで明示もしないまったくのお題目ですが、新設工事の再開まで認めるとなるといよいよごまかしは明らかです。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

オスプレイ反対

沖縄の島ぐるみの声に応えよ

IMG_5169-2   米軍普天間基地のある沖縄県宜野湾市で開かれた「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」に10万1千人もの県民が参加し、新型輸送機オスプレイの配備やめよの声をとどろかせました。

 県下全市町村の首長をはじめ参加者が本土復帰後最大規模となったのは、配備反対の悲痛な願いを無視し、墜落をくりかえしている危険なオスプレイの普天間基地への10月配備方針を変えない日米両政府への怒りの大きさを示しています。配備反対は「島ぐるみ」の要求です。日米両政府は配備計画を撤回すべきです。

墜落してからでは遅い

 オスプレイは4月にアフリカ・モロッコで、6月にもアメリカ・フロリダで墜落をくりかえしている危険な欠陥機です。6日にもアメリカの市街地で緊急着陸しました。県民大会では「どこに落ちてもおかしくない」「誰でも犠牲になる可能性がある」との発言が相次ぎました。2004年8月に普天間基地に戻る米軍輸送ヘリが墜落・炎上した沖縄国際大学の学生も、「また墜落するのではないか」と懸念の声をあげました。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

通常国会閉幕へ

悪政阻む運動いっそう広げて

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed711 ことし1月24日の開会から229日間の長きにわたった通常国会が閉幕します。参院での野田佳彦首相への問責決議のあと審議は事実上ストップしましたが、この間も民主党は単独審議の強行など暴挙を重ねました。民主、自民、公明の3党が談合して強行した消費税の大増税を中止させることをはじめ、社会保障の改悪阻止、「原発ゼロ」の実現、米軍の新型輸送機オスプレイの沖縄配備中止、環太平洋連携協定(TPP)への参加阻止など悪政に立ち向かう国民のたたかいはいよいよ正念場です。

国民への裏切り許さない

 国会が閉会する前から民主党や自民党は事実上、代表選挙や総裁選挙に突入していますが、国民の暮らしをどう守るか、日本の進路をどうするのか、政策論戦はまったくありません。増税談合への反省もないまま、総選挙に向け党の看板を取り換えるだけというのでは、だれが代表や総裁になっても政治の中身は変わりません。 続きを読む

しんぶん赤旗の記事

  

“浮き草”か“草の根”か

「共産党除くと政党らしい政党はない」

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed71 国民への背信と党利党略に明け暮れる民主・自民の「二大政党」、解散・総選挙が迫り選挙目当てで新党結成や橋下「大阪維新の会」との連携を模索する政治勢力や政治家の動き…。そんななかで、政党の原点とはなにか、政党らしい政党はどこかが国民的に問われています。(政党・政局取材班)


“敵ながらあっぱれ”自民総裁

 8月31日、東京・永田町の自民党本部。そこで開かれたある会合で、谷垣禎一総裁が講演しました。

 谷垣氏は、3年前の総選挙で失った政権を奪回するため、同党が地方組織から立て直しを図ってきた経過に触れながら、こうのべました。

 「日本(の政党)で地方組織をしっかりし、どこへいってもそれなりのレベルの地方議員をもっているのはそう多くない。共産党というのは、そこは敵ながらあっぱれで、それなりのレベルの地方議員を持っている」

■2万の党支部

 谷垣氏の指摘は、自民党が下野してから取り組んだ地方行脚を踏まえたもの。そこで、体験的に実感したのが、日本共産党の“草の根”の力だというわけです。ちなみに、日本共産党の地方議員は2743人(8月27日現在)、全国2万余の党支部が、日常的に国民と結びついて活動しています。 続きを読む