主張
「共謀罪」法案攻防
強権で「監視社会」進める異常
憲法が保障する思想・良心の自由を侵害する「共謀罪」法案をめぐる自民、公明の与党と日本維新の会の強権的な国会運営は、異常という他ありません。審議のたびに新たな疑問や論点が出てくるのに金田勝年法相の迷走答弁などで議論がかみあわないまま衆院法務委員会で強行採決し、野党の反対を無視して衆院本会議を開き、可決を押し切る―。「内心」を処罰する重大法案を、乱暴極まるやり方でしか押し通せないこと自体、「共謀罪」法案の危険と矛盾を示しています。もの言えぬ監視社会づくりを推進する安倍晋三政権の暴走を阻むたたかいが急務です。
異論封じの姿勢際立つ
与党や維新は法案の衆院での審議は尽くされたといいますが、そんな言い分はとても通用しません。法案の実質審議が4月中旬から委員会で始まって1カ月―。はっきりしてきたことは、政府のいうような法案導入の理由は全くなく、むしろ「心の中」を取り締まる法案がもたらす危険な実態です。 続きを読む