しんぶん赤旗」カテゴリーアーカイブ

しんぶん赤旗より

安倍政権の歴史・外交姿勢/米政府・メディアから懸念の声 

   8db55280019c2b2d1e7320444858ed713 安倍新政権が日本軍「慰安婦」問題で日本軍の強制を認めた河野談話の見直しや憲法改悪を明言した後、米政府からは日本に対して懸念の声が出され、米国内のメディアも安倍政権の歴史・憲法問題や外交についての姿勢を注視しています。(洞口昇幸)

軍国主義的な土台を狙う
「対話を通じて解決」要求

 「歴史問題について友好的な方法で対話を通じて解決することを望んでいる」―。米国務省のヌーランド報道官は7日、安倍政権の河野談話の見直しについて記者会見で問われ、懸念を示しました。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

安倍政権経済対策  国民の願いに応える立場ない

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed712 「深刻な不況を打開し、景気をよくしてほしい」―国民の切実な願いに照らせば、安倍晋三政権が決定した「経済対策」は、“落第”の一語につきます。

 10兆円を超す財政支出で、国と地方合わせ総事業費で20兆円にのぼる異例の対策の中心は、公共事業の追加です。不要不急の公共事業拡大で財政をいっそう悪化させます。財界の要求に応えた「成長戦略」や規制緩和も、大企業の収益を伸ばすための対策が最優先です。不況打開のカギをにぎる、国民の暮らしを応援し所得と消費を増やす方策は示されていません。

従来型の対策復活させた

 「対策」には、「強い経済」を取り戻すだの、金融緩和と財政政策と成長政策を「三本の矢」にするだのと、安倍首相の持論がちりばめられています。しかし、10・3兆円の財政支出の約半分5・2兆円を公共事業に注ぎ込んでいることが示すように、対策の中身に新味はありません。公共事業をばらまき、無駄な道路やダムをつくりながら景気もよくせず、財政を破綻させた自民党政権のやり方の復活です。安倍首相が「取り戻す」といったのはこのことだったのか。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙「きょうの潮流」

   8db55280019c2b2d1e7320444858ed711   CDやネット配信などの売り上げが最も多かったアーティストに贈られるゴールドディスク大賞(邦楽部門)にAKB48が2年連続で選ばれました。その前は「嵐」が2年連続大賞です▼たしかに年末年始のテレビにも両グループは出ずっぱり。マルチに活躍する彼ら彼女らの人気のほどがうかがえます。以前、音楽関係者が「いまCDを出しても売れるのはAKB48と嵐ぐらい」と話していたことを思い出しました▼その人気グループも出場した63回目の紅白歌合戦。圧巻だったのは美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」でした。華やかな舞台が暗転、黒い衣装の美輪さんが浮かび上がる。「父ちゃんのためなら、エンヤーコーラー」。振り絞るような声がひびきます▼機械がない時代。工事現場で地ならしをするとき、滑車を使って大勢で重い槌(つち)を上げ下ろす光景が各地でみられました。ヨイトマケとは、その作業自体や労働者、そのときのかけ声を指すそうです。日雇い労働だったこの仕事は、多くの女性が担いました▼貧しい家庭環境、職業差別…。それを理由にいじめられた子どもの心情を、美輪さんは、身ぶり手ぶりで情感豊かに熱唱しました。親子の情愛や労働の尊さをつづった賛歌には、いまも反響が絶えません▼半世紀も前につくられながら差別用語がふくまれると、長い間、放送禁止に。しかし、桑田佳祐さんらたくさんのミュージシャンが歌い継いできました。時代が変わっても、人々の心を揺さぶるものはつながっていきます。

しんぶん赤旗「主張」

雇用の改善  正社員が当たり前の声高く   

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed71 安倍晋三政権の発足をうけ、世論調査で力を入れてほしい政策のトップが景気・雇用対策です。電機産業大手のような目先の利益にとらわれた正社員のリストラ、待遇がひどく、まともに働いても生活がきびしい非正規雇用の増加など、雇用破壊にたいする国民のがまんは限界に達しています。安倍首相も「デフレ不況脱却にむけて雇用対策を重視する」としています。しかし新政権がめざす雇用対策は、財界の要求にこたえて、労働者をよりいっそう安く使い捨てる方向です。「雇用は正社員が当たり前」の要求をかかげた攻勢的なたたかいが重要です。

強まる規制緩和要求

 こうしたなかで財界を代表する経団連は、安倍政権の再登場で勢いづき、労働分野の規制緩和要求を強めています。民主党政権のとき、「これでは労働者は救われない」「骨抜きだ」と批判されながら改定した労働者派遣法、労働契約法、高年齢者雇用安定法などについて、財界にとって痛くもないはずなのに「労働者の就業機会を奪う」と攻撃し、正社員もふくめた雇用の流動化を主張しています。 続きを読む

大晦日/しんぶん赤旗「主張」

 いよいよきょう31日で今年も終わり、あすから新しい年です。2013年は4月の井原市議選、7月の参院選と続きます。年明けから気を引き締めていかなくては・・・・・。

2度目の越年  「人間の復興」こそ中心に 

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed715 東日本大震災の被災地は厳しい2度目の冬を迎えています。大地震と大津波、原発事故によって住み慣れた故郷を追われ、いまだに約32万人が避難生活を強いられて年を越します。震災直後の避難者約47万人の6割以上にあたる人たちが1年9カ月たっても“安住の地”を確保できない深刻な現実です。大規模な災害と立ち向かい生活再建と復興にむけて懸命な努力を続ける被災者を支えるため、政治が従来の枠を超えて支援することがいよいよ求められます。

住まいと暮らしの支えを

 例年を上回る猛烈な寒波が年末の被災地を襲っています。プレハブ仮設住宅では、被災者が光熱費のかさむことを気にしつつ電気ごたつやエアコンなどで暖をとりますが、底冷えする室内を十分暖めるには限界があります。

 隣家を隔てる壁は薄く、近所に迷惑をかけたくないと、小さな子どものいる家庭などは子どもの声が響かないようにと苦労がたえません。高齢者からは「仮設では死にたくない…」という悲痛な声も上がります。長びく避難生活は、多くの被災者を肉体的にも精神的にも疲弊させています。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙「きょうの潮流」

  8db55280019c2b2d1e7320444858ed711「選挙の雰囲気、感じないね」。地域の住民の話です。選挙で宣伝車や拡声器を使うのに、規制があります。粗大ゴミ回収車の方が目立つとか▼がんじがらめの「べからず選挙」です。もともと禁止の戸別訪問。あれだけ「マニフェスト選挙」といわれながら、選挙事務所と候補者の演説する場所でしか配れないマニフェスト(政権公約)。人を選ぶのに、肝心の候補者名を記せない都知事選ビラ。インターネットも自由に使えない…▼ 続きを読む

最賃制廃止 維新の暴論 これでは奴隷制だ 世界では水準引き上げへ

「しんぶん赤旗」(2012年12月2日)に「最賃制廃止 維新の暴論 これでは奴隷制だ 世界では水準引き上げへ」の記事が掲載されました。リンク紹介します。

最賃制廃止 維新の暴論 これでは奴隷制だ 世界では水準引き上げへ

「これじゃ奴隷制度になる」「喜ぶのは企業だけだ」―「日本維新の会」が29日、衆院選公約で掲げた「最低賃金制の廃止」にツイッターなどで批判が集中しています。石原慎太郎代表は30日、「大阪の連中が考えたんですよ」「俺は知らない」などとうそぶきましたが、そんな話は通用するはずがありません。 (藤原直)>> 記事掲載サイトの頁へ

しんぶん赤旗「主張」

衆院定数削減   「身を削る」なら政党助成金を

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed714 野田佳彦政権の民主党と、自民、公明両党は、衆院の解散直前の国会で、衆院の定数削減について「次期通常国会終了までに」結論を得るという合意を取り交わしました。議会制度の根幹に関わる問題を、一部の党で進めること自体問題ですが、合意のもとになったのは民主党が提案した比例定数の40削減案です。比例代表は国民の意思を議席に正しく反映する唯一の制度です。国会から民意を締め出す比例定数の削減は許されず、これらの党が「身を削る」というならまず憲法違反の政党助成金を廃止するか受け取りを断るべきです。

民意の反映妨げる改悪

 野田首相は、国民世論に追い込まれた衆院の解散にあたって、赤字国債を発行する特例法の成立や社会保障制度の改悪を検討する「国民会議」の発足と合わせて、最高裁から「違憲状態」と判断された「1票の格差」是正と衆院の定数削減を持ち出しました。消費税増税で現役世代に、赤字国債発行で将来世代に負担を求める以上、国会議員も自ら「身を削る」というのがその口実です。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

解散。総選挙へ  日本の政治切り替える好機に

8db55280019c2b2d1e7320444858ed713 衆院が解散し、12月4日公示、16日投票の日程で、総選挙の実施が確定しました。日本の政治を切り替える絶好の機会です。

 自民党の政権から民主党の政権に交代して3年、政治はよくなるどころかすっかり「自民党型」に逆戻りしました。消費税増税や米軍新基地の押し付けなど、自民党時代よりひどい悪政が推し進められていることに、国民の怒りは沸騰しています。今度の総選挙で民主党や自民党の古い政治ときっぱり手を切り、日本共産党の前進で国民の願いに応える新しい政治を切り開こうではありませんか。

「二つの害悪」変わらず

 日本の政治は、自民党政権の末期いらい、短い期間に首相が交代する、不安定な政治が続いてきました。異常な「構造改革」路線で国民の暮らしを破壊した小泉純一郎政権のあと、2006年に誕生した安倍晋三政権(安倍氏は現在も自民党総裁)は366日、福田康夫政権は365日、麻生太郎政権は358日で交代しました。民主党に交代しても、鳩山由紀夫政権は266日、菅直人政権は452日しか持ちませんでした。昨年9月に発足した野田佳彦政権も、1年余りで総選挙での国民の審判を仰ぐことになりました。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」

沖縄中学生暴行事件 米兵の身柄引き渡しを求めよ 

 8db55280019c2b2d1e7320444858ed712 米軍兵士が沖縄県読谷村(よみたんそん)の住宅に侵入し中学生を殴打するなどの暴行事件を起こしたのに、アメリカに米兵の引き渡しを求めもしない政府に批判が強まっています。

 藤村修官房長官は2日発生した事件直後の記者会見で「起訴前の身柄引き渡しを要請する必要はない」とのべました。引き渡しを求める県民の声をふみにじるものです。読谷村議会は5日可決した決議で「米国追従の姿勢でしかない」と強く抗議し、「早急に日本側へ引き渡す」よう求めました。14日には村民大会も開催されます。政府は県民の声に応えるべきです。

退院したのに逮捕せず

 事件は、米軍嘉手納基地所属の米兵が外出禁止令のでている夜11時以降も居酒屋で飲酒し、酔って暴れたうえ、店の上の住宅に侵入し、中学生を殴打し、テレビを壊したというものです。屈強な米兵が押し入り、中学生を殴打し恐怖に陥れたのは絶対に許されない凶悪な事件です。政府がはじめから犯人の身柄の引き渡しを求めない態度を示したのは重大です。

 現場には日本の警察官が駆けつけました。本来ならその場で米兵を現行犯逮捕するところですが、米兵が3階から転落して負傷していたため人道的見地から日本側が北谷町(ちゃたんちょう)にある米海軍病院に搬送したのです。米兵はすでに退院しており、経過に照らしても日本側が身柄を拘束するのが筋です。身柄引き渡しを求めることに何の問題もないのに、日本側が引き渡しを求めないのでは、日本はたいした扱いをしないという誤ったメッセージをアメリカに送ることになります。これでは米兵犯罪を助長することにしかなりません。

 米兵は「酔っていて覚えていない」と暴行の容疑を認めていないと伝えられています。身柄を拘束しないままでの警察による取り調べには限界があります。藤村官房長官が事件発生直後に身柄の引き渡しを求める必要がないとのべたのは、警察の手をしばる意図があったといわざるをえません。実際、警察は米兵を逮捕もせず、身柄引き渡しをアメリカに求めることもしていません。

 政府がアメリカに身柄の引き渡しを求めないのは、刑事裁判権の行使にあたって「実質的に重要でない」ものは起訴しないと日本政府がアメリカに密約しているからです。藤村官房長官がこの密約にそって、アメリカに米兵の身柄の引き渡しを求めないとすればあまりに屈辱的です。日米軍事同盟優先でアメリカにものもいわない態度は正されるべきです。政府が米兵の身柄の引き渡しをアメリカに求めなければ、政府自身が県民世論に追い込まれることになります。

安保も基地もなくせ

 沖縄県民は本土復帰後も米兵犯罪に脅かされてきました。8月、10月に続き、またもや犯罪をくりかえした米軍に県民は怒り心頭です。夜間外出禁止令や綱紀粛正では米兵犯罪はなくせません。日本共産党沖縄県委員会が抗議申し入れを行ったさい、マグルビー米総領事が「人間のやることだから百パーセントはありえない」と、実際には「綱紀粛正」が守られていないことを認めたのは重大です。

 米兵犯罪をなくすには米軍基地とそれを認めている日米安保条約をなくすのが最も近道です。「安保も基地もなくせ」の声を全国に広げることが重要です。