しんぶん赤旗」カテゴリーアーカイブ

しんぶん赤旗「主張」  消費税増税法案決定 「大洪水よ、わが亡き後に」

 01日本共産党4つの旗4 国民の不安と反対の声がますます高まる中で民主党政権が消費税増税法案を閣議決定しました。

 2014、15年の2段階で消費税率を10%に引き上げ、13・5兆円の負担増を国民に迫る増税法案は、国民の暮らしも経済も破壊する、まさに恐慌の時限爆弾です。

 政府が「一体改革」として消費税増税の大義名分にする「社会保障の充実」とは名ばかりで、切り捨て策が目白押しの「一体改悪」にほかなりません。高齢者にも子育て世代にも大きな打撃が続きます。これでは暮らしも内需も改善の見通しさえ出てきません。

経済打開の戦略もなく

 政府は景気動向によっては増税停止を含む措置を取るとした「景気条項」に、増税の条件として「経済状況の好転」を盛り込みました。加えて“努力目標”として「名目3%、実質2%」の成長率を書き込んでいます。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」 公的年金の改革・信頼の制度へ底上げが急務だ

  01日本共産党4つの旗3 「出費は増えるのに年金は減らされるばかりだ」「将来、本当にもらえるの?」。高齢世代も働く世代も公的年金に不信と不安を募らせています。給付減と保険料負担増の連続、保険料未納者や無年金・低年金者の増大などが年金への信頼を大きく揺るがしているのです。民主党政権は「社会保障・税一体改革」でさらに年金大改悪を狙っていますが、許されません。いま必要なのは老後の安心を支える年金制度を構築することです。

「減らない」仕組みを

 老後の生活設計で7割の人が公的年金を頼り、年金収入だけで暮らす高齢者世帯は6割以上にのぼるなど年金は、お年寄りの生活の基盤です。ところが実態はあまりに貧弱な制度になっています。 続きを読む

しんぶん赤旗・・・25日のコラム「潮流」

 01日本共産党4つの旗2 津波の映像を、どれほどたくさんみてきたことか。石巻や陸前高田の廃虚の街も歩きました。しかし、いくら知ろうとしても、やはり現実は想像を絶します▼たとえば音です。「ズダダーンと地獄の割れた音がした息(こ)も友がきも呑(の)みしあの音」。陸前高田市の、佐藤フミ子さん(83)の短歌です。「地獄の割れた音」の7文字に、一瞬、身がすくみました▼夫の運転する車で逃げる、逃げる。もっと速く。もっと上へ。しかし津波は、2人を捜しに家に戻った息子さんをのみこんでいました。恐怖と悲しみで破裂する心の中の音が入り混じる、「地獄の割れた音」でしょうか。「返してよ家はどうでも息(こ)を返せヒスイも真珠もくれてやるから」▼報道写真家の森住卓さんは、大震災の半月後、避難所の取材で佐藤さんに出会います。のちに、佐藤さんから届いたはがきにびっしりと書かれていた15首の歌に、衝撃をうけます。「悔しさと無念さ、当時の情景やそのときの空気や臭いまで」が感じられました▼佐藤さんの歌に、森住さんと郡山総一郎さんの写真を添えた、『つなみ 風花(かざはな) 胡桃(くるみ)の花穂(はなほ)』が出ました。しかし、出版の準備が始まったころ、佐藤さんは夫も亡くします。夫は、自分たちを救おうとして帰らなかった息子の犠牲を苦にしながら、体調を崩しました▼「地獄の割れた音」の一撃に、分かったつもりにならないよう戒められた気がします。大震災についての分かったつもりは、3・11を忘れることの始まりかもしれないのだ、と。

東日本大震災、原発事故から1年を迎えて 志位和夫(党幹部会委員長)

01日本共産党4つの旗1  

日本共産党幹部会委員長 志位 和夫

 

 昨年3月11日の東日本大震災と原発事故から1年が経過しました。日本共産党は、あらためて犠牲になられた方々と、そのご家族、関係者に深い哀悼の気持ちを表明します。そしてすべての被災者、とりわけ今なお避難生活を強いられている方々に心からのお見舞いを申し上げます。

 未曽有の大災害から、被災者の生活と生業(なりわい)を再建し、被災地の復興を果たすこと、原発事故の被害から国民の暮らしと健康を守ることは、日本の政治に課せられた最重要、最優先の課題です。しかし、被災地での懸命の努力にもかかわらず、生活と生業の再建は遅々としてすすんでいません。政府の取り組みが、あまりにも遅く、その規模も小さいうえに、政府が復興策のさまざまな分野に、「競争力」や「規模」などの条件をつけ、上から選別し、切り捨てる施策を持ち込んでいることが大きな障害となっています。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」 3・11「原発ゼロ」への歴史的な日に

 01日本共産党4つの旗 東日本大震災と福島第1原発事故が発生した昨年3月11日から1年―。とりわけ福島原発事故は収束にほど遠く、放射能汚染は多くの国民を苦しめています。

 大震災と原発事故をうけ、昨年12月結成された、日本共産党も参加する「原発をなくす全国連絡会」は、「原発ゼロへ! 3・11全国いっせい行動」をよびかけました。3月11日を中心に、震災復興と、原発からの撤退をもとめる集会やデモが計画され、都道府県、市区町村段階を含め150をこえる地域に広がっています。

いっせい行動のよびかけ

 この呼びかけにこたえて、11日に東京・井の頭公園で開かれる「震災復興・なくせ原発 3・11行動in東京」をはじめ、全国の行動を連帯の力で成功させることは、原発の延命、再稼働をたくらむ政府と原発利益共同体を包囲し、原発ゼロの日本をめざすうえで大きな意義をもちます。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」  首相沖縄訪問 対米追随浮き彫りにしただけ

  01日本共産党4つの旗2 野田佳彦首相が就任から半年たって初めて沖縄県を訪問し、仲井真弘多知事らと会談しました。あらためて浮き彫りになったのは、米軍普天間基地(宜野湾市)の撤去を求める県民の声には耳を貸さず、普天間基地の「移設」を口実にした名護市辺野古への新基地建設をあくまでも「唯一有効な方法」と開き直る、県民無視の姿勢です。アメリカと合意した新基地建設を何が何でも押し付け、新基地がだめなら普天間基地が恒久化すると脅すのは、対米追随そのものです。県民を裏切りつづける民主党政権の姿勢はいよいよ明らかです。

新基地建設は実現できぬ

 野田首相は仲井真知事との会談で、民主党がかつて普天間基地の「国外、県外」への移設を公約しながら、それを裏切ってアメリカと「県内移設」を再確認したことについて「迷惑をかけた」と謝罪してみせました。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」 消費税増税「大綱」 破綻への暴走止めるしかない

 01日本共産党4つの旗1 民主党政権が消費税増税法案の土台となる「社会保障・税一体改革大綱」を閣議で決定しました。消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%へ引き上げることを柱にしています。

 「社会保障の充実」「社会保障の安定財源の確保」という「一体改革」の建前は、日本共産党の志位和夫委員長の10日の予算委質問で完全に崩れ去りました。

 志位氏の追及にまともに答弁もできなかった民主党政権が、暮らしと経済への破壊的な影響を顧みることもなく、消費税増税法案の強行に向けて暴走しています。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」 大阪市職員アンケート 異常極まる橋下流思想調査だ

  01日本共産党4つの旗 「大阪維新の会」代表の橋下徹氏が市長の大阪市で、職員の労働組合への参加や政治・選挙活動へのかかわりを調査するアンケート調査が行われており、憲法違反の思想調査そのものだと、労働組合や弁護士、法律家団体などから批判が相次いでいます。

 調査は任意ではなく、「市長の業務命令」で強制されているものです。正確な回答がなければ処分の対象になりうるとまで脅しており、異常極まる調査です。憲法違反の調査は直ちに中止すべきです。 続きを読む

しんぶん赤旗「主張」  消費税大増税追求 反対の大義と対案浮き彫りに

  01 日本共産党4つの旗3 野田佳彦政権が進める消費税増税は社会保障改悪と一体であり、経済も財政も共倒れにする―。

 日本共産党の志位和夫委員長の衆院予算委での質問は消費税増税の口実を根底から突き崩し、反対の大義と、消費税増税に頼らない対案を浮き彫りにしました。

充実・安定財源は虚構

 志位氏が「『改革』によって社会保障全体の水準が引き上がるわけではないと認めるか」と質問したのに対して、首相をはじめ政府の誰も否定できません。 続きを読む

しんぶん赤旗  きょう(10日)の「潮流」

 01 日本共産党4つの旗2 沖縄のアメリカ軍嘉手納(かでな)基地の中にも、「平和の園」があるそうです。1945年9月7日、日本軍が米軍との間で沖縄戦の降伏文書に調印した、式場の跡地に▼1997年、米軍は「平和の園」に、空軍ができて50周年の記念碑を置きました。次のような碑文を刻んでいます。“戦争は人々の命を奪う/しかしそのような尊い犠牲のもとに我々の今日の平和が成り立っている”▼一方、沖縄戦のありさまを伝える県立平和祈念資料館は、展示を次の訴えで結びます。「戦後このかた 私たちは あらゆる戦争を憎み 平和の島を建設せねばと思いつづけてきました これが 余りにも大きすぎた代償を払って得た ゆずることのできない 私たちの信条なのです」▼武力による平和を唱える米軍。一切の戦争を拒否し、「戦争を許さない努力」をよびかける沖縄の人々。違いは明らかです。いまでは、武力による平和も幻です。アメリカは、ベトナムへ、イラクへ、みずから侵略し、「平和」の名のもとに多くの罪なき民を死に追いやってきたのですから▼普天間(ふてんま)基地に代わる新しい米軍基地を名護市の辺野古(へのこ)につくる計画が、破たんしつつあります。アメリカの軍事力組みかえの影響があるにしても、基地をこばむ県民の島ぐるみのたたかいが、日米の政府につけ込むすきを与えません▼辺野古にも普天間にも基地はいらない。もう戦争に協力しない―。沖縄戦を体験し、戦後は米軍の戦争拠点だった沖縄の、「平和の島」づくりへの意思は固い。