日別アーカイブ: 2014/8/9 土曜日

長崎平和祈念式典

IMG_1685長崎市長きょう9日長崎に原子爆弾が投下され69年目を迎えます。6日の広島に続いて長崎でもきょう「平和祈念式典」が開催されました。心配していた台風の影響をさほど受けず、テレビ放映では、しめやかにかつ厳粛に執り行われていました。11時2分には広島の時と同じようにテレビの前で黙とうを捧げました。田上長崎市長(写真:NHKTVより)は、「平和宣言」で国の平和に対する最近の施策に対し厳しい指摘を行っていました。海外で戦争する国になり、人を殺し殺される国にならないよう、最大限の努力をしていかなければなりません。

しんぶん赤旗日刊紙 「きょうの潮流」

きょう9日午前10時40分現在台風11号が大変気になるコースを進んでいるようです。今後の情報に注意していなければ・・・・。

きょうの潮流

4年前に93歳で亡くなった山口彊(つとむ)さんは二重被爆者でした。6日に出張先の広島で、その3日後に命から日本共産党4つの旗がら帰ってきた地元で。長崎三菱造船に勤めていた29歳の夏でした▼生前、山口さんはそのときの話をNHKの「ラジオ深夜便」で語っていました。戦争末期、満州や朝鮮から物資を運ぶ船を設計するため、広島の造船所へ。3カ月間働いて、長崎に帰るという前の日に芋畑で最初の原爆に遭います▼熱風に飛ばされ、顔の左半分や左腕は焼け焦げ、皮がむけて垂れ下がる。やがて黒い雨に打たれます。翌日、いくつもの死体の山を越えて駅に向かいます。川にも無数の遺体がひっついたように漂っています。「まるで人間の筏(いかだ)だ」▼一昼夜かかって長崎に着いて病院に行くと、顔も手も包帯でぐるぐる巻きに。その姿で出社した日に、またもや原爆に襲われます。あのきのこ雲が…。おぞましきものに追われる恐怖。〈くろぐろと数限りなき佛(ほとけ)たち真夜(まよ)たち上る原爆図より〉▼地獄のような「人間筏」を二度も目の当たりにした山口さんは、90歳で語り部となりました。記録映画がつくられ、取材や講演で記憶をたどる日々。そして、国連の場でも核兵器の廃絶を訴えました。「3度目は絶対にあってはならない」▼山口さんをはじめ、被爆体験者の証言は、国際世論を動かし、次の世代に平和の尊さをひろげてきました。その流れは一部の核保有国を追いつめ、核のない世界をめざす大波をつくりだしています。きょう69回目の長崎原爆の日。