しんぶん赤旗」カテゴリーアーカイブ

しんぶん赤旗日刊紙の記事より

2015年7月11日(土)

戦争法案 強引な採決反対 野党5党が党首会談

志位委員長「一致して行動を」

戦争法案をめぐって与党が来週にも衆院安保法制特別委員会での採決を狙っていると報じられる緊迫した情勢のもと、日本共産党、民主党、維新の党、社民党、生活の党の野党5党の党首が10日、国会内で会談し、野党5党が一致して強引な採決に反対することを確認しました。また、引き続き野党5党首で状況に応じて、随時、協力し行動していくことも確認されました。


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(写真)5野党党首会談。左から吉田、志位、岡田、松野、小沢の各氏=10日、国会内

会談で日本共産党の志位和夫委員長は「今度の法案は、『戦闘地域』での兵たん、集団的自衛権など憲法違反は明瞭です。国民の5割以上が『憲法違反』、8割が『政府の説明は不十分』とのべているもとで、私たちは即時廃案、撤回すべきという立場です」と表明しました。

その上で「各党の立場はそれぞれありますが、ここは野党が一致協力して、行動することが大事です。『強引な採決に反対する』という一点で、一致することが重要です」と提起しました。

民主党の岡田克也代表は「強引な採決には反対だ。5党党首で随時会談し、連携を保っていきましょう」と語りました。

会談後、志位委員長は記者団から今後の対応について問われ、「いろいろな局面で、5党の党首会談を随時開き、相手の出方に応じてさまざまな行動、できる限り協力した行動をしていこうと確認しました」と語りました。

しんぶん赤旗日刊紙の記事より

2015年7月9日(木)

7・18 「アベ政治を許さない」

澤地・鳥越氏ら一斉行動を提唱 

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(写真)「アベ政治を許さない」とポスターを掲げる呼びかけ人の各氏=8日、東京都千代田区

「アベ政治を許さない」―。18日(土)午後1時きっかりに、全国いっせいに同じポスターを掲げようと8日、東京都内で呼びかけ人が会見しました。

「アベ政治を許さない」の文字は俳人の金子兜太(とうた)さんが書きました。ジャーナリストの鳥越俊太郎氏は「一つのムーブメント(運動)です。取り組みはすでに全国各地に広がっています。東京では国会前の集会や主要駅頭で準備しています。全国の駅や学校、街などで広げてほしい」と司会・あいさつしました。

作家の澤地久枝氏は「一人ひとりが通りを行く人に見えるように家の前などで、全国どこででもあらゆる形で取り組んでほしい」とよびかけました。

記者会見には、小林節(慶応大学名誉教授・弁護士)、落合恵子(作家)、渡辺一枝(いちえ)(作家)、村田光平(元駐スイス大使)、神田香織(講談師)の各氏が参加。戦争法案反対、原発再稼働反対などについて発言しました。「若い人たちだけでなく世代を超えて、いまこそ手をつなごう」の思いが語られました。

呼びかけ人は、8日現在、瀬戸内寂聴氏(作家・僧侶)、金子氏はじめ著名111人にのぼっています。日本共産党の志位和夫委員長も呼びかけ人です。

ポスターは澤地氏のホームページに掲載。コンビニエンスストア「セブンイレブン」のネットプリントで印刷する方法も紹介されています。

しんぶん赤旗日刊紙の記事「きょうの潮流」より

2015年7月7日(火)

きょうの潮流

4年前、ワールドカップ(W杯)トロフィーを手にした彼女たちは口をそろえました。「これで女子サッカーが少しでも注目されれば」。IMG_5298早雲太鼓かがやく笑顔の中にみなぎる使命感がありました▼世界の強豪相手に勝ち上がり、ふたたび立ったW杯決勝の舞台。雪辱に燃える米国の怒とうの攻撃の前に敗れたとはいえ、最後までひたむきにボールを追う日本代表の姿は変わりませんでした▼主将の宮間あや選手は決戦を前に「このW杯前はまた国内リーグや女子サッカーへの関心が薄れてきていた」と話していました。だからこそ結果を出したいと。実際、前回の優勝後、「なでしこリーグ」の観客数は3倍に。しかし、その年をピークに減り続けています▼競技環境も依然きびしい。今大会で活躍した有吉佐織選手はアマチュア契約。普段はフットサル場で受け付けの仕事をしています。プロが増えたといっても、リーグ所属のほとんどが仕事やバイトをしながらのアマ選手です▼サッカーを続けられる道も狭い。先駆者の澤穂希選手は自伝でこんなことを。「サッカー少女の進路には、サッカー少年のように数多い進路はなかった」。より高みを目指したいのに先がない。彼女たちはそんな苦悩の中で必死に草を分けて開拓してきました▼女子サッカーをブームではなく、文化として根付かせたい。宮間選手の思いは、女子選手たちの共通の願いです。たった一つの競技場に巨費を投じるよりも、少女たちの未来につながる道をひろげるべきではないか。                    写真は、4日のふれあいセンターでの「ふれあい七夕まつり」で演奏する「早雲太鼓」

しんぶん赤旗日刊紙「主張」

2015年6月27日(土)

主張

報道への逆恨み

この暴言は見過ごしにできぬ

安倍晋三首相に近い自民党若手議員が作家の百田(ひゃくた)尚樹氏を招いて開いた会合で、戦争法案などを批判する報道に対日本共産党4つの旗し、「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働きかけてほしい」などの議員の発言や、「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」という百田氏の発言があったことが明らかになり、戦争法案を審議中の特別委員会でも問題になりました。いずれも戦争法案などへの批判が高まっていることの逆恨みですが、言論・表現の自由を踏みにじり、特定の新聞をつぶせなどという暴言は断じて見過ごしにできません。

安倍首相の責任も免れぬ

若手議員の会合は、自民党の木原稔青年局長が代表になり「文化芸術懇話会」の名で25日開かれたもので、首相側近の加藤勝信官房副長官や萩生田光一・自民党総裁特別補佐らも出席していたとされています。いずれも安倍首相に近い議員の集まりで、憲法「改正」を推進するとともに、9月の自民党総裁選で安倍氏を支援するのも狙いといわれます。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙「主張」

2015年6月21日(日)

主張

首相と「戦争法案」

「違憲」追及に開き直った

安倍晋三政権が成立をめざす「戦争法案」が、憲法を乱暴に踏みにじる「違憲」の法案であることがいよいよ明らかになるなかで、追及に開き直る首相の国会答弁が相次いでいます。「違憲」批判にまともに答えず、問答無用といわんばかりに「憲法の範囲内にあるからこそ法律として提出している。正当性、合法性に完全に確信をもっている」と突っぱねたり、ついには「従来の(憲法)解釈に固執するのは政治家としての責任の放棄だ」といいだしたりするありさまです。首相には平和主義だけでなく立憲主義や国民主権の点でも憲法を守る姿勢がありません。

「首相の判断」がすべて

「戦争法案」が、アメリカなどの武力行使と一体化する点でも、これまでの憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認する日本共産党4つの旗点でも、憲法の前文や武力の行使を禁止した9条を乱暴に踏みにじる「違憲」法案であることは明らかです。「違憲」の法案は本来政府が国会に持ち出し、成立させようとすること自体許されません。「戦争法案」のための会期延長はおこなわず、直ちに廃案にすべきです。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙の記事より

2015年6月19日(金)

93歳 寂聴さん国会前へ

戦争法案反対集会で訴え “寝てはいられない”

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(写真)戦争法を許さないと国会前集会でスピーチする瀬戸内寂聴さん(右)=18日、国会前

18日夕、93歳になる作家の瀬戸内寂聴さんが、戦争法案に反対する国会前集会に参加して、「戦争を二度と繰り返してはなりません」と訴えました。

「去年、ほとんど寝たきりでした。最近の状況を見たら、寝ていられないほど心を痛めました。このままではだめだよ、日本は怖いことになっている」と切り出した瀬戸内さん。「前の戦争がいかにひどくて大変か身にしみています。“よい戦争”などありません。すべて人殺しです」「死ぬ前にみなさんに訴えたいと思いました」と話しました。

「若いみなさんが幸せになるように進んでほしい」と呼びかけると、参加者から大きな拍手が起きました。

この日の行動は、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が呼びかけたもので、2000人(主催者発表)が参加しました。

東京都調布市から参加した男性(72)は中学生の孫がいます。「孫たちに必ず平和なままの日本を手渡さないといけない。廃案にするまで声をあげつづける」

日本弁護士連合会の川上詩朗・憲法問題対策本部事務局長が連帯あいさつ。日本共産党の塩川鉄也衆院議員、民主、社民、生活の各党の国会議員が参加しました。

しんぶん赤旗日刊紙「きょうの潮流」

2015年6月6日(土)

きょうの潮流

結婚もできる、車の免許も取れる、クレジットカードもつくれる。献血もいっぱいできるし、いろんな業務の資格も取れる。18歳に日本共産党4つの旗なったあなたの世界はひろがっていきます▼そして、もう一つ。いまの国会で、選挙権の年齢を現在の20歳以上から18歳以上に引き下げることが決まりそうです。今月中に成立すれば、来夏に予定される参院選から、あなたは自分の一票を投じることができるようになります▼これまで日本は遅れていました。いまや9割をこえる世界の国や地域で18歳以上選挙権が実現しています。サミット参加国中でも日本だけが認めてきませんでした。歴代の自民党政権が、あなたたちの政治参加を拒んできたのです▼その日本で戦前からずっと18歳選挙権を掲げてきた政党があることを知っていますか? 93年の歴史をもつ日本共産党です。人権も自由も抑圧されていた時代から、国民主権を保障する選挙権をひろげるためにたたかってきました▼こんどの公職選挙法改定案にも共産党は「さらに幅広い民意が議会に反映されることは民主主義の発展につながる」(大平喜信議員)と賛成しました。問題なのは、今回の法案が改憲を狙う政党だけで協議し、進められてきたこと▼かたくなに認めなかった自民党が一変したのは、改憲の国民投票を実施するための地ならし。その思惑をはねのけ、社会の担い手として政治に携わり、平和で暮らしやすい日本をつくるのも若者のエネルギーです。未来は、あなたたちのものですから。

しんぶん赤旗日刊紙より

2015年6月5日(金)

戦争法案 全参考人が「違憲」

衆院憲法審査会 憲法学者3氏表明

4日の衆院憲法審査会で、「立憲主義」をテーマに招致された参考人の憲法学者3氏がそろって、集団的自衛権行使を可能にする戦争法案について「憲法に違反する」との認識を表明しました。早大の長谷部恭男(やすお)教授、笹田栄司(えいじ)教授、慶応大の小林節(せつ)名誉教授3氏。参考人は審査会幹事会で各党が協議して決めたもの。与党も含めて合意した参考人全員が違憲の判断を示したことで、戦争法案の違憲性がより鮮明になりました。


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(写真)長谷部恭男参考人(早稲田大学法学学術院教授)=4日、衆院憲法審査会

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(写真)小林節参考人(慶応義塾大学名誉教授)=4日、衆院憲法審査会

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(写真)笹田栄司参考人(早稲田大学政治経済学術院教授)=4日、衆院憲法審査会

集団的自衛権が許されるという点は憲法違反だ

海外に戦争に行くというのは、憲法9条、とりわけ2項違反だ

(従来の政府の憲法解釈を)踏み越えてしまったので違憲だ

長谷部氏は「集団的自衛権が許されるという点は憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかないし、法的安定性を大きく揺るがす」と表明しました。

小林氏は「憲法9条2項で軍隊と交戦権は与えられていない。9条をそのままに、仲間を助けるために海外に戦争に行くというのは、憲法9条、とりわけ2項違反だ」と述べました。

笹田氏は、従来の政府の憲法解釈は「ガラス細工だが、ギリギリのところで保ってきている。今の定義では(それを)踏み越えてしまったので違憲だ」と述べました。

日本共産党の大平喜信議員が、集団的自衛権行使容認の閣議決定、戦争法案の国会提出を強行した安倍内閣の政治姿勢についてただすと、長谷部氏は「立憲主義にもとる」と述べました。

大平氏が、戦争法案によって自衛隊の「後方支援」活動が武力行使と一体化する危険を指摘。長谷部氏は「武力行使との一体化が生じる恐れが極めて高くなる」と述べ、小林氏は「一体化そのものだ」と強調しました。

しんぶん赤旗日刊紙「主張」

2015年5月29日(金)

主張

戦争法特別委審議

恥ずかしいのは首相の姿勢だ

「戦争法案」を審議する衆院安保法制特別委員会で、安倍晋三首相出席の質疑が2日間にわたり行われました(27、28日)。日日本共産党4つの旗本共産党は、志位和夫委員長が衆院本会議(26日)を含め3日間連続で質問に立ち、日本を「海外で戦争する国」につくりかえる「戦争法案」の正体を、動かしがたい事実を積み重ねて徹底暴露しました。首相は衆院本会議の答弁で「『戦争法案』という批判は全く根拠のない、無責任かつ典型的なレッテル貼りであり、恥ずかしい」と述べましたが、「恥ずかしい」のは「戦争法案」の正体を隠し続ける首相の無責任で不誠実な姿勢です。

理を尽くした志位質問

志位氏の質問に特別委員会室はしばしば水を打ったように静かになりました。与党委員もやじを飛ばさず聞き入るほど、理を尽くした質問でした。

「戦争法案」をめぐり首相は、自衛隊がイラクでのような戦争で武力行使を目的に戦闘に参加することはないと繰り返しています。しかし、志位氏の追及に、米軍などに軍事支援を行う自衛隊は戦闘が発生する可能性のある場所(戦闘地域)にまで行き、相手から攻撃される危険があること、攻撃されれば武器を使用することを認めました。これは戦闘そのものです。隊員の「自己保存型の武器使用」だから戦闘ではないという首相の弁明は、実態的にも、国際法上も通用しません。 続きを読む

しんぶん赤旗日刊紙「主張」

2015年5月27日(水)

主張

戦争法案審議入り

戦後最悪の法案廃案しかない

戦後日本の国のあり方を根本から転換する「戦争法案」が26日の衆院本会議で審議入りし、本格的な論戦が始まりました。日本共産党は、志位和夫委員長が代表質問に立ち、安倍晋三政権が法案に銘打った「平和安全」の名とはまったく逆に、その正体が日本を「海外で戦争する国」につくりかえる「戦争法案」に他ならないことを鮮明にしました。

首相はまともに答えず

志位氏が代表質問で告発したのは、憲法9条を根底から破壊する「戦争法案」の三つの大問題です。安倍首相はいずれの問題IMG_4957日刊紙「主張」に対してもまともに答えず、無責任な姿勢を示しました。

法案の第一の問題は、米国が世界のどこであれ、アフガニスタン報復戦争(2001年)やイラク侵略戦争(03年)のような戦争に乗り出した際、自衛隊がこれまで「戦闘地域」とされてきた場所にまで行って軍事支援を行うことです。 続きを読む