安倍施政方針演説
現実の“政治”が見えてこない
政治はことばではなく、実際の行動ではかられるべきだということを痛感させられる演説でした。安倍晋三首相が衆参両院本会議で行った施政方針演説です。
1月の所信表明演説に比べ中身は“総花的”でした。震災復興の加速や不況打開のために国民の所得を増やすなど、国民が聞きたいことはことばだけで中身がありません。その一方、安倍政権が持ち出そうとしている環太平洋連携協定(TPP)への参加や「原発ゼロ」政策の見直しについてもまともな説明がありません。「希望」や「世界一」などのことばだけでは、国民は納得させられません。
国民の知りたいことには
施政方針演説は、首相就任直後などその時々の所信表明演説とは違って、この1年間の政治の基本方針を示すものです。昨年末の総選挙で政権を復活させた安倍首相が、どんな政治を進めるかが問われています。その演説で現実の“政治”が見えてこないのでは、国民が安心して、安倍首相に政治が任せられないのは当然です。 続きを読む